
トランプ大統領「卓越さを目指す伝統を取り戻す」 RFKジュニア「オバマの廃止決定を後悔する」強くたくましい次世代を育てよう!

2026年5月5日(現地時間5月4日)、トランプ大統領はホワイトハウスのオーバルオフィスで大統領覚書に署名し、「大統領体力テスト賞(Presidential Physical Fitness Award)」を正式に復活させました。このテストは1950年代後半から2013年まで米国の公立学校で実施されてきた伝統的な体力評価プログラムで、オバマ政権が2012年に廃止して以来、約13年ぶりの復活となります。署名後のセレモニーでは子どもたちと著名スポーツ選手がホワイトハウスの南芝生に集まり、「アイ・オブ・ザ・タイガー」が流れる中でトランプ大統領も子どもたちとパッティングやサッカーを楽しむ場面が広がりました。

「大統領体力テスト(Presidential Fitness Test)」の起源は、1956年に遡ります。当時のアイゼンハワー大統領が、米国の子どもたちの体力がヨーロッパの子どもたちに比べて著しく低いという調査結果に驚いて「大統領スポーツ・体力諮問委員会」を設置したことが始まりです。1966年にはジョンソン大統領が「体力賞プログラム」として正式に制度化しました。
テストの内容は時代とともに改良されながらも、基本的には腹筋・懸垂または腕立て伏せ・体前屈・1マイル走・シャトルランなど複数の体力測定項目で構成されていました。各項目で同性・同年齢の学生の上位基準(一般的に上位15〜85パーセンタイル)を達成した生徒が「大統領体力賞」を授与され、名誉ある証明書とバッジが授与されました。このテストはケネディ政権以降の歴代大統領に受け継がれ、半世紀以上にわたって米国の学校文化の根幹を成してきました。
1980年代のレーガン政権では体力テストの強化と全米的な普及が推進され、多くのアメリカ人がこのテストを「学校生活の象徴的な行事」として記憶しています。しかし2012年、オバマ大統領はこのテストを廃止し、競争的要素を大幅に減らした「大統領青少年体力プログラム(Presidential Youth Fitness Program)」に置き換えました。これは「競争がプレッシャーになり、運動の苦手な子どもが傷つく」という批判を受けてのことでした。

オバマ政権が導入した「大統領青少年体力プログラム」は、「参加することに意義がある」「すべての子どもが輝ける」という包摂的な理念に基づいていました。しかし保守派はこのプログラムを「結果よりも参加を優先するトロフィー文化の象徴だ」と強く批判してきました。勝ち負けを排除した評価方法は、確かに傷つく子どもを減らす一方で、卓越さを目指す意欲や健全な競争心も同時に奪ってしまったという指摘です。
問題はそれだけではありません。オバマ政権が体力テストを廃止した13年間で、米国の子どもの肥満率は劇的に悪化しました。疾病管理予防センター(CDC)の統計では、米国の子ども・青少年(2〜19歳)の肥満率は約20%に達しており、特に低所得層や少数民族の子どもたちへの影響が深刻です。また、米軍は新入隊員の体力不足を深刻な問題として繰り返し指摘しており、「国家安全保障上の問題だ」とする声も軍内部から上がっています。こうした背景がトランプ政権による体力テスト復活の強力な後押しとなりました。

トランプ大統領は2025年7月31日(署名は8月)、最初の大統領令に署名し「大統領スポーツ・体力・栄養諮問委員会(President’s Council on Sports, Fitness and Nutrition)」を再設置し、体力テストの復活を正式に指示しました。この大統領令の内容は以下を委員会に義務づけるものでした。
大統領令の署名時、トランプ大統領は「これは素晴らしい伝統であり、われわれはそれを取り戻す」と宣言しました。委員長には世界的なゴルフプレーヤー、ブライソン・デシャンボー氏が任命されました。また、NFLのニック・ボサ選手(サンフランシスコ・フォーティナイナーズ)、サクオン・バークリー選手(フィラデルフィア・イーグルス)、タウア・タゴバイロア選手(マイアミ・ドルフィンズ)も委員会メンバーに名を連ねており、子どもたちへの影響力を持つ現役スポーツ選手たちがこの取り組みを支援する体制が整えられました。

2026年5月4日(スター・ウォーズの日)、トランプ大統領はオーバルオフィスで子どもたちと著名人たちに囲まれながら、「大統領体力テスト賞」の正式復活を定める大統領覚書に署名しました。大統領は署名に際して「わが政権は、アメリカの大切な運動の伝統を守り、卓越と競争心という原則を次の世代に植え付けるために懸命に取り組んでいる」と述べ、この取り組みの歴史的意義を強調しました。
署名後、子どもたちはホワイトハウスの南芝生に移動し、「YMCA」「アイ・オブ・ザ・タイガー」などの音楽が流れる中でスポーツイベントが開催されました。トランプ大統領自ら子どもたちと一緒にパッティングの練習をし、サッカーボールを蹴り、元メジャーリーガーのピッチャー、ノア・シンダーガード氏とキャッチボールを楽しむ姿が見られました。また、大統領は得意の「トランプダンス」を子どもたちに披露する場面もあり、会場は笑いと歓声に包まれました。
今回の大統領覚書は、2025年8月の大統領令をさらに一歩前進させるもので、すべての米国の公立学校でテストと賞の実施を可能にする実施要綱が整備されたことを意味します。国防長官ヘグセス氏は、このテストを米軍基地内の161校では「義務実施」とし、全国の学校にも採用を強く呼びかけています。

復活した体力テストの具体的な測定項目については、以下の内容が確認されています。従来版と同様の構成に「適切な改善を加えた」バージョンで実施される予定です。
評価基準は同性・同年齢の学生と比較した相対評価方式で、すべての項目において一定基準を超えた生徒には「大統領体力賞」が授与されます。特に優秀な成績を収めた生徒には「大統領カデンシャル体力賞(Presidential Cadential Fitness Award)」という特別賞が授与されるとみられています。トランプ大統領自身が「賞の最初の証明書に署名する」と述べており、大統領直筆の認定証を受け取ることへの名誉感が子どもたちの励みとなることが期待されています。

ロバート・F・ケネディ・ジュニア
今回の大統領覚書署名の場に同席したのが、保健福祉省長官ロバート・F・ケネディ・ジュニア(RFKジュニア)氏です。RFKジュニア氏はオバマ大統領が体力テストを廃止したことについて「残念だった」と述べ、米国における子どもの肥満増加との直接的な関係に言及しました。また「われわれは、勝ち方も負け方も、そして両方の受け止め方も教えなければならない」と述べており、競争を通じた精神的成長の重要性を強調しました。
RFKジュニア氏が推進する「メイク・アメリカ・ヘルシー・アゲイン(MAHA)」キャンペーンと、トランプ大統領の体力テスト復活は、政策として深く連動しています。MAHAは食品添加物・農薬・超加工食品の問題、子どもの精神健康問題、慢性疾患の急増など、現代アメリカの健康問題に正面から取り組む包括的な健康政策です。トランプ大統領は「これはケネディ(RFKジュニア)が取り組んでいる『メイク・アメリカ・ヘルシー・アゲイン』キャンペーンと完全につながっている」と述べており、行政府が一丸となった子どもの健康政策の柱として位置づけられています。

国防長官ヘグセス氏が米軍基地内の学校での義務実施を宣言した背景には、深刻な軍の肥満問題があります。米軍によると、近年の入隊希望者の3分の1以上が体力・体重基準を満たせずに不合格となっており、「募兵可能な若者の不足」が米軍の重大な課題となっています。ヘグセス氏は「われわれには若く、強く、健康なアメリカ人が必要だ。それは軍においても、あらゆる分野においても同様だ」と述べており、子どもの体力向上が国家安全保障に直結するとの認識を示しています。
委員長のデシャンボー氏もこの点について「大統領スポーツ・体力・栄養諮問委員会の設立70周年という節目に、文字通り子どもたちの人生の形を変える機会がある。私たちの最初の取り組みは、大統領体力テストを復活させ、コミュニティ形成に関する主要な指針を再構築することだ」と述べており、この政策が単なる学校行事の復活ではなく、次世代のアメリカ人を強くするための国家的戦略であることを明確に示しています。

トランプ大統領による「大統領体力テスト賞」の復活は、「参加することに意義がある」という誤った平等主義によってアメリカの子どもたちから「競争と卓越を目指す機会」を奪ったオバマ政権の政策を、13年の時を経て正しく修正するものです。腹筋・走力・柔軟性といった基本的な体力を客観的に評価し、優秀な成績を収めた子どもを大統領自ら表彰するこの制度は、アメリカが長年大切にしてきた「卓越を称える文化」の復権を意味しています。
RFKジュニア氏のMAHA運動、ヘグセス国防長官の軍事的観点からの支援、そしてデシャンボー氏率いる委員会の取り組みが三位一体となって進む今回の政策は、「強く健康なアメリカの次世代を育てる」というトランプ大統領の確固たる信念の表れです。子どもたちが大統領の署名入り証明書と賞を手に笑顔で帰宅する日が、すぐそこまで来ています。






