
30年間の永住権が一夜で崩れた。ICEが摘発したイスラム協会会長の「隠された過去」
2026年4月、米国ウィスコンシン州ミルウォーキー最大のモスク組織「ミルウォーキー・イスラム協会(ISM)」の会長、サラー・サルスール氏が米移民・税関捜査局(ICE)に拘束されました。米国土安全保障省(DHS)はテロ組織への資金援助の疑いと移民申請書への虚偽記載を拘束の理由として挙げています。

サラー・サルスール氏は、ヨルダン系パレスチナ人の移民として米国に永住権を取得し、30年以上にわたってウィスコンシン州ミルウォーキーに居住してきました。 同氏は3月30日、自宅を車で出た直後に10人以上のICE職員に囲まれ、理由を告げられないまま身柄を拘束されました。 その後、シカゴ市内のICE施設に移送され、さらにインディアナ州の拘禁施設へと収容されています。

DHSはX(旧ツイッター)の公式アカウントを通じて、サルスール氏が「イスラエル軍関係者の自宅に火炎瓶(モロトフカクテル)を投げつけた罪で有罪判決を受けた」という過去を公表しました。 また、「テロ組織への資金援助の疑いがある」として、移民申請書に虚偽の記載をしていたとも指摘しています。 DHSは「この人物はICEの拘束下に置かれたまま、強制送還手続きの完了を待つことになる」と断言しています。
ISM事務局長のオスマン・アッタ氏によれば、ICEの書類には、サルスール氏が10代の頃にヨルダン川西岸でイスラエル当局に拘束された事実を根拠として「過激派に物質的支援を行った」と記されているとのことです。

サルスール氏の弁護士ムンジェド・アフマッド氏は、「我が国の政府は外国政府の意向を代行すべきではない」と強く非難し、この拘束はパレスチナ支持の声を封じ込めるためのものだと主張しています。 弁護団はまた、火炎瓶に関する有罪判決については、サルスール氏が1993年に米国へ入国した際に当局がすでに把握していたはずだと反論しています。 ISMも「サルスール氏はパレスチナ人およびイスラム教徒としての背景、そしてパレスチナの権利を擁護してきた活動を理由に標的にされている」との声明を発表しています。

今回の拘束は、トランプ政権が強力に推進してきた移民取り締まりと国家安全保障政策の一環として位置づけられています。 トランプ政権は就任以来、テロ関連の疑いがある在留外国人や不法移民に対して断固たる措置を講じており、ICEを通じた一斉取り締まりを全米各地で展開しています。 米当局は申請書類への虚偽記載という移民法上の違反と、テロ組織への支援疑惑という安全保障上の問題の両面からサルスール氏の事案に対処しており、強制送還手続きが正式に開始されています。
ミルウォーキー・イスラム協会の会長サラー・サルスール氏のICEによる拘束は、テロ組織への資金援助の疑いと移民申請書への虚偽記載という二重の問題を背景としています。 トランプ政権のDHSは、同氏が若年期に火炎瓶投擲で有罪判決を受けた前歴を持つとして、国家安全保障上の脅威と断定しました。 弁護団は言論封じだと訴えていますが、米当局は法と証拠に基づく正当な手続きであると強調しており、強制送還手続きが進行中です。 国家の安全と法秩序を守るトランプ政権の姿勢が、今回の案件にも明確に表れています。






