
第二次世界大戦後最大の軍拡―トランプ政権が2027年度に1.5兆ドル国防予算を提示
トランプ大統領は2026年4月3日、2027会計年度の国防予算として史上最大となる1兆5,000億ドル(約235兆円)の連邦予算案を正式に提示しました。これは前年度比で約40%の大幅増額であり、第二次世界大戦後最大規模の軍事費拡充として世界の注目を集めています。

トランプ大統領は2026年4月3日(金)、2027会計年度(2026年10月〜2027年9月)の国防予算として、1兆5,000億ドル規模の連邦予算案を正式に提示しました。 これは前年度に議会が承認した9,010億ドルから約40%の増額であり、米国史上最大の国防予算となります。 トランプ大統領はこの提案についてTruth Socialへの投稿で「非常に困難で危険なこの時代において、上下両院議員や閣僚らとの長く困難な交渉の末に決定した」と述べています。
昨年度の米国防予算は、議会が承認した8,926億ドルに加えて補正予算で1,500億ドルが追加され、米国史上初めて1兆ドルを超えました。 今回の予算案は、その実績をさらに大幅に上回るものであり、「敵対勢力に立ち向かうための安全保障強化」を明確に打ち出しています。 予算の詳細な内訳については、4月21日にペンタゴン(国防総省)が公表する予定です。

今回の予算案の目玉のひとつが、トランプ大統領が強く推進する最新鋭ミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム」への1,850億ドルの大型投資です。 このシステムは、宇宙空間を活用した多層的なミサイル迎撃網の構築を目指すものであり、イスラエルの「アイアンドーム」を参考にしつつ、より広域かつ高度な防衛能力を米国全土に提供することを目的としています。 また、ロッキード・マーティン製のF-35戦闘機や新型軍艦の建造費も盛り込まれる見通しです。

さらに注目すべきは、米海軍の「トランプ級誘導ミサイル艦」と命名された新型軍艦の建造予算が予算案に含まれる点です。 バイデン前政権がウクライナへの武器供与で大幅に減少させた弾薬備蓄の補充費用も計上されており、現在進行中のイランとの戦争への対応も念頭に置かれています。

トランプ政権は、この巨額の軍事費について「関税収入によって十分に賄える」と主張しています。 大統領は「1兆5,000億ドルという数字は容易に達成できる」と自信を見せており、財政赤字を拡大させることなく「中所得層に小切手を配ることもできる」とも述べています。 加えて、トランプ・ホワイトハウスは共和党の議員たちに対し、1兆5,000億ドルのうち3,500億〜5,000億ドル分を「予算調整(バジェット・リコンシリエーション)」の手続きで早期成立させるよう働きかけています。
米国は現在、世界最大の軍事費支出国であり、現在の国防予算規模は中国が公表する国防予算のおよそ4倍に相当します。 今回の1.5兆ドル案が実現すれば、その差はさらに広がることになります。

今回の予算案が発表された当日、イランが米軍のF-15戦闘機を撃墜したとの報道がイラン国営メディアから発信されました。 2名の乗組員の捜索・救出活動が続いており、米軍および米国政府は現時点でコメントを出していません。 この事態は、米国とイランの対立が依然として深刻であることを改めて示しており、軍事費増額の必要性を裏付ける形となっています。
トランプ大統領は今回の予算案についても、現在の国際情勢を「非常に混沌としており、危険な時代」と表現し、米国が強力な軍事力を保持することが安全保障上の最優先事項であると強調しています。

トランプ大統領が正式提示した2027会計年度の1兆5,000億ドル国防予算案は、米国史上最大規模の軍事費増額であり、「ゴールデン・ドーム」ミサイル防衛システム、F-35戦闘機、「トランプ級」新型軍艦、そして弾薬備蓄の補充を柱としています。 財源には関税収入が充てられ、一部は予算調整手続きによる早期成立が図られます。 イランとの戦争が継続し、世界的に地政学的緊張が高まる中、トランプ政権は「力による平和」という信念のもと、米国の軍事的優位を確固たるものにする姿勢を改めて鮮明にしています。






